ベターマン

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ベターマン』とは、1999年4月1日から同年9月30日までテレビ東京系列で放送されたSFアニメ。全26話。

勇者王ガオガイガー』とは世界観を共有しており、『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』にて補足説明として一部映像が使用された。

概要

勇者王ガオガイガー』の監督作品ということで注目を集めた。勇者王ガオガイガーとは同一の世界観、スタッフでありながら、ロボットSFよりもバイオテクノロジーSFを主体とするなど、メイン世界を構成する要素や、雰囲気作り等は正反対というコンセプトで制作された。深夜アニメということもあり、ホラー・オカルト色が強めのアニメとなっている。監督が「なんとなく賢くなった気分になれる」と語ったように、アニメ設定を織り込んだ科学解説が多用されている。また、当時第一線で活躍していた声優が多く声を当てていた。

宇宙の騎士テッカマンブレード』と同様、『スーパーロボット大戦シリーズ』にロボットアニメ以外からのジャンルで参加した珍しい作品(ただし、主人公は一応ロボットに搭乗している。)。

あらすじ

2006年、世界は「アルジャーノン」と呼ばれる怪奇現象に冒されつつあった。そしてジオフロント型地下遊園地「ボトム・ザ・ワールド」で開園セレモニーの準備中に謎の大量死亡事故が発生する。対アルジャーノン研究組織「モーディワープ」の都古麻御はこの事故をアルジャーノンが原因と断定する。高校生、蒼斧蛍汰は閉鎖されているはずの「ボトム・ザ・ワールド」の事故現場に偶然入り込んでしまう。そして彷徨う内に巨大メカ(ニューロノイド)「覚醒人1号」と遭遇。その操縦席には、蛍汰の幼馴染である彩火乃紀が搭乗していた。「覚醒人1号」のもう1人のパイロットであるカクタス・プリックルが突如出て行ったことで、搭乗者が2人一組で無ければ動かない「覚醒人1号」は立ち往生していた。なりゆきで操縦席に乗り込んだ蛍汰はパイロットとなり、アルジャーノンの調査を行うこととなる。コントレーラーの内部にいる紗孔羅は呟く…。「来るよ…来るよ…貴方は…ベターマン!!」


注意以降に核心部分が記述されています。

登場人物

蒼斧蛍汰(あおの けいた)
山口勝平
ごく普通の高校生。カモメ第二高校2年生。17歳、山羊座のB型。ミリタリーオタクのさえない少年。キックボードで通学。幼少時、事故によってロリエ・ノワールの硬膜を移植されていた。デュアルカインドのなかでも成長型デュアルカインドという特性を持つ。『勇者王ガオガイガーFINAL』ドラマCD『帰ってきたマモル』にも登場している。
彩火乃紀(さい ひのき)
声:氷上恭子
蛍汰の幼馴染。5歳のときに鎌倉へ引越したが、カモメ第二高校へ転入してきて蛍汰と再会した。17歳、蠍座のO型。前髪が特殊な色になっている。インド・アジャンター石窟で行方不明になった両親と兄を探すため麻御に協力、アカマツ工業と共に活動することとなる。「私…馬鹿だから」が口癖。ラミア達からは「ウィウェレなりし希望」と呼ばれる。蛍汰と同様『勇者王ガオガイガーFINAL』ドラマCDにも登場している。
紗孔羅(さくら)
声:岩男潤子
阿嘉松の娘。非常に美少女。極度のADHDで、リミピッドチャンネルとデュアルカインドの持ち主。精神を安定させるため、一日数時間はマニージマシンに座っている必要がある。生まれてからずっと病院暮らしで友達がいなかったため、普通に接してくれる蛍汰に好意を持っている。場の意志を読み取る能力から「来るよ…」など断定めいた言葉で呟く。『勇者王ガオガイガーFINAL』の小説版に彩火乃紀、蒼斧蛍汰共々登場している。
阿嘉松滋(あかまつ しげる)
声:茶風林
有限会社アカマツ工業社長。自分の趣味としか考えられない発明品ばかりを作っている。獅子王雷牙の息子の1人。彼の事をあまり好きでないのか、獅子王姓は使わない(「口先だけは達者な親父にはなりたくない」と言ったこともある)。『勇者王ガオガイガーFINAL』に登場するルネ・カーディフ・獅子王の異母兄妹で、獅子王凱の従兄弟にあたる。
都古麻御(みやこ あさみ)
声:桑島法子
モーディワープ監察部から出向の生体医工学者。かつてダイブインスペクションに技術面のサポートとして参加していた。『勇者王ガオガイガーFINAL』に登場するパピヨン・ノワールの大学時代の先輩。真実を追究する語り部。
八七木翔(やなぎ しょう)
声:三木眞一郎
擬示能力者。全てにおいて優秀。明朗快活な性格の裏にはニューロノイドテスト中に弟ケイを亡くした事がトラウマになっている。単独でBPLに侵入した際や楓を拉致した魔門を追跡し無人団地に辿り着いた際に、唯一ラミアと対峙する。
紅楓(くれない かえで)
声:皆口裕子
超能力者。ダウジング能力で活躍。両親に虐待(ネグレクト)された過去を持つ。八七木との子を身篭り、そのことをアカマツ工業のクリスマスパーティ席上で発表。その場で結婚式を挙げた。モーディワープ本部での最終決戦時にアルジャーノンを発症。
山じい(やまじい)
声:子安武人
本名不明。有限会社アカマツ工業社員。技術者。実はりっちゃんよりも若い。よくイカの燻製を食べている。
りっちゃん
声:川上とも子
本名は府中律子(ふちゅう りつこ)。35歳独身、福島県出身。有限会社アカマツ工業社員。特殊車両から船舶まで運転を担当。ニコチンロッドを愛用。螢汰や山じいからは「姉御」と呼ばれる。
へーちん
声:桑島法子
本名は平地一穂。26歳。有限会社アカマツ工業社員。技術者。アルジャーノン発症後「26」にこだわる。梅崎によってアニムスの花の苗床にされる。
カクタス・プリックル
声:高橋広樹
覚醒人1号のヘッドダイバーだった男。ボトム・ザ・ワールドの調査に赴いた際、アルジャーノンを発症し死亡する。片言の日本語を話す。ダイブインスペクションにデュアルカインドの1人として参加していた。ナンパ好きだったらしく、八七木は彼を称して「歩くセクハラ」と言ったことがある。
チャンディー
声:桑島法子
インド・アジャンター石窟で蛍汰が出会った謎の少女で、リミピッドチャンネルで喋る。その正体は、梅崎がベターマンを参考に開発した生物兵器(Dタイプのハンター)。プレトと呼ばれる甲殻形成バクテリアを外鎧として纏うことで戦闘形態(ブッタ)になる(装着するときは「ラクシャーサ」と叫ぶ)。彼女の他にもクローンの兄弟がいたが、アジャンター石窟への任務の際にアルジャーノンを発症。互いに殺しあい、彼女以外は全員死亡。もともとは梅崎が管理する装置なしでは生きられなかったが、プレトを纏う事で生命維持出来るようになる。ちなみに彼女は18号である。
梅崎(うめざき)
声:市川治
BPL(生工食糧研究所)所長。バイオ研究の第一人者。世界十大頭脳の1人。ダイブインスペクションに技術面のサポートとして参加していた。インド・アジャンター石窟で火乃紀の父、彩幹生(さい みきお)捜索の際にアニムスの花を発見。その実を使って人類60億人の食糧難を救おうとするも、すでにアルジャーノンに感染。アニムスの実を得るために多くの人間を苗床とした。
魔門麦人(まもん むぎと)
声:麦人
株式会社超人同盟の代表取締役。独特の抑揚で話す癖がある。ダイブインスペクションにダウジング能力者として参加していた。自身が抱える5人のダウジング能力者と楓を使い、自らブラフマンと名付けた超人へと進化する。すでにアルジャーノンに感染していた。火乃紀を使ってラミアを呼び寄せ、自ら再びダイブインスペクションを完成させようとした。
オフィサー
声:坂東尚樹
モーディワープ代表。かつてはダイブインスペクションの総責任者であった。本名、年齢、国籍等全て不明。最初のダイブインスペクションの後、真実を知ろうとあらゆる事で模索する。自らも幾度となくダイブインスペクションの被験者となるがリミピッドチャンネルを得るに留まる。
尊者ヤクスギ(そんじゃ やくすぎ)
声:屋良有作
謎の修験者。齢120歳前後。ある意味ベターマンとも呼べる超人。密教による法力と呼ばれる術を会得しており、世界中を周り邪壊思念と呼ばれるマイナスエネルギーの駆逐に努めていた。ダイブインスペクションの最初の被験者。その後記憶を失い行方不明であった。「チャクラの導き」として蛍汰達を幾度となく助ける。最終夜直前で自分の正体を思い出す。
牛山次男(うしやま つぐお)
声:石川ひろあき
勇者王ガオガイガー』に登場する牛山一男(うしやま かずお)の弟で、あだ名はやはり「ウッシー」。蛍汰の悪友。学園祭の時に、兄のつてで入手したミラーコーティング処理された鏡を用意する。
ハセチン
声:伊藤舞子
本名は長谷川真子(はせがわ まこ)。蛍汰と火乃紀の同級生。同性から好かれるタイプ。
ヤァーント
声:天神有海
本名は山本容子(やまもと ようこ)。蛍汰と火乃紀の同級生。仕切り屋。
初野あやめ(はつの あやめ)
声:ならはしみき
勇者王ガオガイガー』のヒロイン・初野華の従姉妹。中学からのウッシーの後輩。CDドラマ『CD夜話 妄-janen-』に登場。
さっちゃん
CDドラマ『CD夜話 妄-janen-』に登場したりっちゃんの従姉。りっちゃんより2歳年上。どう見てもりっちゃんより若いが、その謎は物語の中で明らかになる。
?
声:あなた
CDドラマ『CD夜話 妄-janen-』の主人公。蛍汰のクラスメイトである男子生徒で、CDドラマの聞き手自身でもある。話の最後に強烈なオチが待っている…。ぜひヘッドホンで聴くことをおすすめする。
パピヨン・ノワール
声:川澄綾子
ロリエ・ノワールの娘で、麻御の大学の後輩。CDドラマ『CD夜話2 欲-nozomi-』の主人公。『ベターマン』と『勇者王ガオガイガーFINAL』をつなぐキーパーソン。

ソムニウム

麻御たちからはベターマンと呼ばれる。紀元前以来から人類の歴史に度々存在が確認されてきた霊長類とされる。基本的にリミピッドチャンネルで喋る(肉声を使うのは稀)。地球の生命で唯一D型のアミノ酸を利用して生きている人類の光学異性体。つまりソムニウムはアニムスの花からでしかアミノ酸を摂取できない。カンケルの出現=地球生命の滅亡の危機=ソムニウムを呼びカンケルと戦うためアニムスの花の実を生み出すアルジャーノン発生=ソムニウムは地球生命にとっての免疫機能。

ラミア
声:子安武人
火乃紀を影から常に見守る謎の存在。青年に見えるが実年齢100歳を超える。ソムニウムの次代の長。ネブラ、アクア、フォルテ、オルトスへの変身耐性を持つ。顔かたちが火乃紀の兄マリオと似ているが、これは彼から生じたウィウェレの実を食べ、死の淵から再生した為。『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』にも登場している。
セーメ
声:川上とも子
鳥の様な姿をしていることが多いが、形は不定で、蛇のように長い姿や子鹿の様な姿にもなる事ができる。「欲(のぞみ)の袋」によって一度滅んだが、パピヨンがお守りとして所持していたスヴェイエト(ルーメ)の実により復活。だが、命と引き換えに本来の姿を失う。ルーメの実を食べることで失った本来の姿になる。
パキラ
声:中田和宏
ソムニウム一族の長。ポンドゥスの実を食べることで重力を操る。事象予知ダウジングで、良くないことが起こることを察知。カンケルの出現に対処しようとするが…。
ボダイジュ
声:矢尾一樹
ソムニウム一族。インドのような姿をしている。パキラの護衛。一族の中でも屈指の戦士であり、その実力はラミアとほぼ互角。希望=火乃紀を守るとして独断専行するラミアを毛嫌うが、後に和解する。トゥルバの実を食べることで変身する。

ソムニウム変身態

ソムニウムはアニムスの花の実を食べることで人知を超えた能力を発揮する異形の姿に変身する。変身後は自分の身体が変異しているというより、操縦している感覚で、戦闘後はその場に繊維化した抜け殻が残される。また、変身後は数時間の眠りを必要とする。

ネブラ
ラミアがネブラの実を食べて変身する、飛翔可能な形態。体質は硬質化した肝細胞に酷似しているらしい。必殺技は、頭部のクラッシュウィッパーで対象を叩いて固有振動数を調べ、それに合わせた超音波を周囲に放ち、特定の物質のみを粉々に粉砕する「サイコヴォイス」。余談であるが、『勇者王ガオガイガー』のソリタリーウェーブライザーは獅子王雷牙がサイコヴォイスを元にして開発したらしい。アルジャーノンに通常感染した人間を苗床にして育ったアニムスの花の実がネブラの実となる。
フォルテ
ラミアがフォルテの実を食べて変身する、ネブラを凌ぐ強敵に対して使用する形態。必殺技は、相手に接触して物質崩壊点(クランブルポイント)を見つけ出し、頭部のスライドサーベルでそこを突き粉砕する「サイコグローリー」。フォルテの実はダイブインスペクションに関わった者を苗床にしたアニムスの花の実として発生する。
アクア
ラミアがアクアの実を食べて変身する、海用の形態。頭部の刃で敵を切り裂く。泳ぐスピードは600ノットで、ネブラが空を飛ぶより速い。水のない場所では、大量の雨を呼んで水を操ることが出来る。必殺技は、敵の体液を鰓から吸い取ってDNAを分析し、相手の細胞に自滅指令を出す偽の細胞を周囲に放出して特定の敵のみを死滅させる「サイコフルード」。
オルトス
三つのフォルテの実を合わせて生まれるオルトスの実を、ラミアが食べて変身する形態。飛翔可能でカンケルを倒せる唯一の形態。体質は生殖細胞で出来ている。必殺技は、頭部のファイアリングサーベルを飛ばして敵に刺し、敵の遺伝情報を一気に引き出して消滅させる「サイコバース」。
ルーメ
セーメがルーメの実を食べて変身する人型の形態。セーメ本来の姿でもあり、光熱と電磁波を操る。ルーメの実には使用回数制限と制約があるらしい。ルーメの実は火乃紀の母を苗床に育った。尚、その姿は『勇者王ガオガイガーFINAL』の敵キャラであるピサ・ソールに酷似しているが、関連は不明。
トゥルバ
ボダイジュがトゥルバの実を食べて変身する形態。空気・気圧を操る。必殺技は、真空波と圧縮酸素弾を交互に繰り出すことによって、特定の物質のみを破壊する「サイコカーム」。

ペクトフォレース

ソムニウムが胸に露出した宝石のような胸腺から放つ免疫粒子。対象に放つ事で生命体には様々な生理作用を引き起こし、機械やメカに対してはコントロールする事ができたりする。以下の種類があり、それぞれが異なる効果をもつ。

ウイリデ
緑色に輝く粒子。電気信号を自在に操れる為、主に機械の操作に使われる。他にも生物の記憶を消す事も出来る。劇中ではラミアが使用。
ルブルム
赤く輝く粒子。対象の生物の細胞を破壊する。劇中ではラミアが使用。
フラウム
黄色く輝く粒子。対象の生物を麻痺させる。劇中ではラミアが使用。
アルブム
白く輝く粒子。対象の生物の免疫機能の強弱を操作出来る。劇中ではラミアが使用。
プルム
褐色に輝く粒子。T細胞を利用した攻撃。劇中ではボダイジュが使用。
カレウム
青く輝く粒子。劇中ではボダイジュがプルムを跳ね返された時に使用し、プルムを消した。

ニューロノイド

リンカージェルをエネルギーとしてデュアルカインド2人が搭乗(ダイブ)して活動する多目的調査ロボ。一部の例外を除き、デュアルカインドの特性に合わせて調査用アクセプト(AP)モードと活動用アクティブ(AV)モードに変形する。リンカージェルはニューロノイドの活動に伴い純度が低下するため、その活動時間にはおのずと限界がある。活動限界を迎えたニューロノイドはリンカージェルの透析が必要。制御には高等哺乳類12体分の大脳皮質を用いた生体ユニットを使用している。

覚醒人1号
有限会社アカマツ工業製ニューロノイド。生体ユニットとしてバンドウイルカ12頭分の大脳皮質を利用しており、水中活動が得意。探索用のアクセプトモードと、戦闘用のアクティブモードの2タイプに切り替えることが出来る。必殺技はアクティブモード時に周囲の化学成分を集め、その場に応じた化学物質に変化させて放つシナプス弾撃。
ティラン(4号機カトリエ)
モーディワープフランス支部が開発したニューロノイド。生体ユニットに人間の大脳皮質を使ったプルミエ、ドゥジ、トロワの非人道的構造に異論が唱えられたため、カトリエの生体ユニットには類人猿ボノボ12頭分の大脳皮質を利用。専属ヘッドダイバーの八七木の擬示能力で暴走を抑制できることも考慮に入れられ開発された。覚醒人1号と同じく、アクセプトモードとアクティブモードがある。必殺技は覚醒人1号と同じくシナプス弾撃。
ティラン・テストタイプ(1号機プルミエ、2号機ドゥジ、3号機トロワ)
試作型ティラン。脳死した人間の大脳皮質を利用しており、サイボーグに近い機体。暴走の危険性を指摘され、モーディワープフランス支部の地下に封印されていたが、人間の脳を用いたことに付け込まれ、超人同盟に利用された。ドゥジには、プルミエの水中活動実験中の事故が原因で死亡した八七木の弟、ケイの大脳皮質が組み込まれている。ちなみにモードチェンジ機能はない。
ブロッサム
モーディワープが新たに開発した戦闘用ニューロノイド。アクセプトモードは省略されており、モードチェンジしない。戦闘訓練を受けた人間が、脳手術による擬似デュアルカインド(デュアルトライヴ)として搭乗。蛍汰たちを救出に派遣されるも搭乗者はすでアルジャーノンに感染しており、逆に襲い掛かってきた。モーディワープ本部に現れた時は武装強化されており、コクピットに人が鮨詰めに入れられていた。
グリアノイド
新たに開発されたニューロノイド用飛行ユニット。三重連太陽系緑の星からもたらされたオーバーテクノロジーを利用して開発されたウルテクエンジンを搭載。リンカージェルの透析も可能でニューロノイドの活動限界時間を攻略した。デュアルカインドでない人間でも操縦可能。阿嘉松の依頼を受け、獅子王雷牙が製作。覚醒人1号、ティラン(カトリエ)用に2機製作された。ステルスガオーIIIのウルテクエンジンと似ており、技術提携の関係があると推測される。
覚醒人凱号
勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』DVD-BOX映像特典ディスク『ディスクZ』に収録されているオフィシャルサイドストーリー・Z計画に登場する、GGG・アカマツ工業の共同制作によって造られたニューロメカノイド。グリアノイドのウルテクエンジン、リンカージェル透析機能を標準搭載している。配色はメカノイド・ガイガーに近いものとなっており、アクティブ・モードの頭部はほぼガイガーそのもの(ただし顔が超竜神のような形状になっている)。凱号はガオーマシンとの互換性もあり、ドリルガオーII、ライナーガオーII、ステルスガオーIIとの組み合わせでガオガイゴーにファイナルフュージョン(合体)する事が可能となっている。機体そのものはガオガイガーとガオファイガーの性能を合わせ持つため、他のガオガイガー系列の機体同様のオプション・ツールも使用できる。パイロットは「勇者王ガオガイガー」の天海護、及び戒道幾巳。

異形のもの

ボトム・ザ・ワールドのアトラクション

アルジャーノンに冒されたへーちん、カクタス・プリックル、建設作業員たちが密かに改造していた。

ぬれ女
不規則に飛び跳ねて、ボトム・ザ・ワールドに迷い込んでしまった蛍太を驚かせた。その素顔は大唇で、舌もでかい。覚醒人1号に踏み潰される。
ヨロイナイト
一つ目の騎士で3体いる。剣で襲いかかってくる。覚醒人1号に握り潰される。
カッパ
頭の皿のまわりの毛がヒラヒラ動く。覚醒人1号に握り潰される。
豆の木
とても大きく、体中の穴からスモーク弾や花火を放つ。覚醒人1号のシナプス弾撃で倒される。
巨大チカちゃん(ドでかチカちゃん)
ボトム・ザ・ワールドのマスコットキャラである「チカちゃん」を大きくした物であり、「チカちゃん感激ー!」と言いながら襲い掛かってくる。意外と攻撃速度が速く、爪で叩いたり、口から旗を出したりする。豆の木を倒して力を使い果たした覚醒人1号を襲おうとしたが、ベターマンネブラに倒される。

BPLが開発したUMA

BPLにて梅崎が作り出したUMA。アニムスの花の苗床にする人間を集めるためなどに使われた。

ベへモット
アニムスの苗床にするため「ベヘモットの呼び声」といわれる催眠音波で人間をアジャンター石窟の地下におびき寄せていた。食用動物としての用途も持っている。
サラマンダー
触手の先端から人間の細胞を麻痺させてしまう毒液を放つ。この怪物それ自体が、一種の生体ケミカルプラントでもある。
レヴィ
10種類以上の生物の形質が合成されている。その本体の大きさは、数千メートルにも及び、移動はしないが巨大な体を海底の岩盤に固定し、いくつもの触手で獲物を捕獲する。
イカロス
バイオ羽虫の集合体。翼竜の姿をとる。BPLに向う蛍汰たちの輸送機を襲った。
メデューサ
バイオ管虫の集合体。人間を食べる。アカマツ工業を襲ったことも。
ヘラクレス
バイオ甲虫の集合体。硬質の身体を活かし、ティランと戦った。
ベラドンナ
バイオ昆虫たちをコントロールするために梅崎の指令を受け、様々なフェロモンを放つ。
キングベへモット
ベヘモットの強化版。体表を流体装甲で覆い、ベターマン・フォルテをも苦しめた。

人類を超えたもの

人類の種としての限界を超えるべく、それぞれの方法で生み出された。

亜ブラフマン
魔門麦人が自身の抱える5人のダウジング能力者と楓を使い、株式会社超人同盟の部長、尾倉国弘を被験者にして創り出した超人。パキラ老に滅ぼされる。
真ブラフマン
亜ブラフマンの創造で得たノウハウにリンカージェルを加えて魔門麦人自身が進化した、人類の後継者たらんとする新たな霊長類。
カンケル
ラテン語で細胞の意。ベストマン(完全なる人)とも呼ばれる。いかなる存在とも共生関係を必要としない存在。故に全ての生命を滅ぼすという意志のみによって存在している。生体細胞を書き換え生き物を死滅させる。あらゆる攻撃を受けても瞬く間に再生。地球生命にとって天敵。ダイブインスペクションによって誕生。被験者となった尊者ヤクスギが変異した姿。

その他

欲(のぞみ)の袋
CDドラマ『CD夜話2 欲-nozomi-』に登場した喋る袋で、パピヨンが追いかけていた。

用語

アジャンター石窟
インドに実在する仏教遺跡。物語ではその地下にはアニムスの花の群生地が存在していた。
アニムスの花
死を呼ぶ花とも呼ばれる。特異な死に方をした人間を苗床にして育つ植物。ダイブインスペクションに参加し生体死滅インパルスを焼き付けられた者からはフォルテが、その者から生体死滅インパルスを浴びてアルジャーノンに感染した者からはその氣の違いにより、ネブラ、アクア、ルーメ、トゥルバ、ポンドゥス、ウィウェレ等、様々な種類の実を成す。葉を持たない為どうやって光合成しているかが謎である。L型のアミノ酸をD型のアミノ酸に鏡像反転させる性質をもつ。ラテン語で魂の意。
アルジャーノン
第一発見者の名前を付けられた奇病(当人もアルジャーノンによって死亡)。ダイブインスペクションによって脳内に生体死滅インパルス・プリオン蛋白を焼き付けられた彩、麻御、カクタス、梅崎、魔門、オフィサーが世界中に散り、出会う人全てにそのインパルスを感染させながらばら撒いた全生命保存のためのアポトーシス機能。カンケルの出現と共にアニムスの花を生み出しソムニウムを呼び寄せる地球生命全体としての防衛機能。名前の元ネタはダニエル・キイスの小説「アルジャーノンに花束を」からと推察される。
ダイブインスペクション
次世代環境機関NEOが進めていたベストマンプロジェクトの一環で、通常の50倍もの細胞分裂に耐えうるテロメアをもつ不死身の細胞を持ち、癌をも克服する完全なる人類を目指した実験。1999年にペルーアンデスで行われた。被験者はヤクスギ。オフィサーを中心に、彩幹生、カクタス・プリックル、魔門麦人、梅崎、都古麻御が参加。
超人同盟
株式会社超人同盟。ダウジング能力を利用した総合情報商社で企業や財界に多くの顧客をもつ。ベストマンプロジェクトの延長線上にNEOから枝分かれした。代表取締役の魔門麦人がダイブインスペクションに参加し、アルジャーノン感染後に設立。「癌をも克服した人類=ベストマン」を目指すという目的のために優秀なダウジング能力者を集めることに固執し、楓を狙い蛍汰達に様々な精神攻撃を仕掛けてきた。
デュアルカインド
2人そろい、リンカージェルに接触することでデュアルインパルスを送りエネルギーを取り出すことのできる人間。ニューロノイドに乗り込む時にはヘッドダイバーと呼称される。
BPL
正式名称は生工食料研究所。次世代環境機関NEO傘下の組織である。北海道・釧路の湿原地帯にあり、バイオテクノロジーによって日本の食糧事情を支えていた。しかし、その裏では、所長である梅崎の暴走により、数々のUMAを生み出し、アニムスの花を研究しようと活動していた。
ボトム・ザ・ワールド
世界初の地下遊園地として建設された。第一夜で蛍汰が迷い込み覚醒人1号と出会った場所。アトラクションはアルジャーノンに感染した職員たちによって人間を襲うように改造されていた。後日の再調査にて、最下層部の更に地下に巨大コンピュータ群が存在し、蛍汰達を襲うようにプログラム・改造されたメカ達の司令塔として機能していることが分かった。ちなみにボトム・ザ・ワールドのマスコットキャラは、地下遊園地らしくオケラをモチーフにした「チカちゃん」。
モーディワープ
次世代環境機関NEO傘下の組織であり、オフィサーが代表を務める。アルジャーノンの調査研究機関であり、ニューロノイドなどを開発した。その本部はひし形の人工島で、その最下層にはリンカージェルを採掘、保管しているブロックがある。オフィサーはここで、自ら被験者となって、独自にダイブインスペクションを行っていた。
リミピッドチャンネル
場に存在する意識を読み取る能力。人々の意識や事象の真実などを受信する。
リンカージェル
メタンハイドレート採掘中に発見された古細菌の一種。デュアルインパルスを送られることで強大なエネルギーを発生する。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ
『ユメノカケラ』
(作詞:貴三優大 作曲:田中公平 編曲:根岸貴幸 歌:ウヨンタナ
エンディングテーマ
『鎮-requiem-』
(作詞・作曲:米たにヨシトモ 補作曲:田中公平 編曲:根岸貴幸 歌:※-mai-
ラストテーマ 
『導-revelation-』
(作詞・作曲:米たにヨシトモ 編曲:根岸貴幸 歌:※-mai-
最終回のエンディングにのみ使用された。

サブタイトル

話数 サブタイトル 脚本 演出 絵コンテ 作画監督
闇編 1 一夜「闇 -yami-」 山口宏 米たにヨシトモ 米たにヨシトモ 木村貴宏(キャラ)
吉田徹(メカ)
2 二夜「声 -koe-」 吉本毅 糸島雅彦(キャラ)
まさひろ山根(メカ)
3 三夜「宙 -sora-」 吉村章 錦織博 寺岡巌
4 四夜「醒 -mezame-」 竹田裕一郎 杉島邦久 杉島邦久 柳沢テツヤ(キャラ)
中谷誠一(メカ)
5 五夜「冥 -zigoku-」 南康宏 楠根彰 木村貴宏(キャラ)
吉田徹(メカ)
バイオ編 6 六夜「霊 -kodama-」 山口宏 佐藤育郎 片山一良 寺岡巌
7 七夜「力 -forte-」 吉本章 日高政光 糸島雅彦(キャラ)
まさひろ山根(メカ)
8 八夜「毒 -doku-」 竹田裕一郎 吉本毅 吉本毅 柳沢テツヤ(キャラ)
中谷誠一(メカ)
9 九夜「海 -aqua-」 北嶋博明 佐藤育郎 舛成孝二 寺岡巌
10 十夜「蟲 -musi-」 山口宏 山田弘和 ワタナベシンイチ 木村貴宏(キャラ)
吉田徹(ムシ)
11 十一夜「霧 -nebula-」 竹田裕一郎 佐藤育郎 米たにヨシトモ 千葉道徳
12 十二夜「龍 -dragon-」 吉村章 日高政光 寺岡巌
13 十三夜「蜜 -mitu-」 北嶋博明 渡辺純央 吉本毅 糸島雅彦(キャラ)
中谷誠一(メカ)
14 十四夜「魂 -kokoro-」 西山明樹彦 日高政光 寺岡巌
超人編 15 十五夜「翳 -kage-」 山口宏 吉村章 米たにヨシトモ 木村貴宏(キャラ)
吉田徹(メカ)
16 十六夜「現 -ututu-」 山田弘和 西本由紀夫 柳沢テツヤ(キャラ)
まさひろ山根(メカ)
17 十七夜「夢 -yume-」 竹田裕一郎 佐藤育郎 浜津守 寺岡巌
18 十八夜「飢 -kawaki-」 北嶋博明 髙田淳 長岡康史 相澤昌弘
19 十九夜「鏡 -ituwari-」 山口宏 渡辺純央 渡辺純央 糸島雅彦(キャラ)
中谷誠一(メカ)
20 廿夜「罠 -wana-」 吉村章 米たにヨシトモ 寺岡巌
21 廿一夜「亡 -horobi-」 竹田裕一郎 佐藤育郎 西本由紀夫 木村貴宏(キャラ)
吉田徹(メカ)
22 廿二夜「生 -mogaki-」 山田弘和 飯田馬之介 柳瀬雄之(キャラ)
まさひろ山根(メカ)
闇編2 23 廿三夜「贄 -mitugi-」 北嶋博明 髙田淳 渡辺信一郎 寺岡巌
24 廿四夜「死 -wakare-」 渡辺淳央 樋口真嗣 糸島雅彦(キャラ)
中谷誠一(メカ)
25 廿五夜「脳 -kioku-」 山口宏 吉村章 米たにヨシトモ 門之園恵美(キャラ)
吉田徹(メカ)
26 最終夜「 -mu-」 米たにヨシトモ 木村貴宏(キャラ)
まさひろ山根(メカ)

外部リンク

テレビ東京 木曜25:15~25:45枠
前番組ベターマン次番組
face4/4エクセル・サーガ