出雲全日本大学選抜駅伝競走

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出雲全日本大学選抜駅伝競走(いずもぜんにほんだいがくせんばつえきでんきょうそう)とは1989年に始まった全日本学連主催の駅伝競走大会である。男子の大学駅伝としては全日本大学駅伝箱根駅伝と共に三大大学駅伝の一つとされており、その中では最も歴史が新しい大会。

本大会の正式な略称は「大学選抜駅伝」(大会要項より)。ただし、一般的には「出雲駅伝」と呼称されることが多い。

沿革と特徴の概略[編集]

  • 毎年体育の日に行われ、大学駅伝シーズンの幕開けを飾る大会とされる。三大大学駅伝の中では他と比べて全体の区間が短いため、順位変動がめまぐるしいスピード駅伝となる事が多い。
  • 1年目は「出雲くにびき大学招待クロスカントリーレース」の名称で開催され、次走者にタッチするルールで行われていたが、2年目から通常の駅伝と同じように襷が用意されている。名称も2年目からは「ロードリレー」と変わり、1994年より現在の名称となった。
  • 本大会は開催当初より他学生駅伝大会のステップレースという立場を踏まえており、若干のコース修正はあるものの「短距離のスピードレース」「10月開催」という立場を堅持している。また、三大大学駅伝の中で最も沿道の観衆は少ないが、地元全体で盛り上げていく機運が高いのも特徴のひとつである。
  • 関東の大学を少なく絞り込んでいる全日本大学駅伝対校選手権大会に比べて出場総数の半分を関東学連枠としており、さらに全日本大学駅伝対校選手権大会で繰り上げになる地域を学連選抜(中四国の1枠は開催地に配慮した枠とされている)としていることから選抜大会にもかかわらず全日本駅伝よりも実力本位の選考となっている
  • この大会の結果により、国際千葉駅伝の選抜メンバーが選ばれている。

出場資格[編集]

各地区学連が割り当て地区定数に応じたチーム数を主催団体に推薦する形で行なう。その推薦校の決定に際してはその選考方法は各学連に一任されており、学連によってその方法は様々[1]であり、年次によっても変遷を重ねてきている。尚、各学連がその年に出場推薦するチームの他に前回大会の3位までがシード校(第1回大会から導入)として出場出来るが、その出場は義務つけられている訳ではなく任意となる(前年大会で3位内の成績を収て次年大会に出場しなかった例は2007年大会までに4件存在する)。

代表枠数の変遷[編集]

  • 1989年 10月に第1回大会を実施。代表枠は、北海道1(学連選抜)、東北1(学連選抜)、関東10、北信越1(学連選抜)、東海1、関西2、中四国2(1チームは学連選抜)、九州2の20代表で実施
  • 1991年 シード枠出場1(早稲田大:関東)と上海体育大学とサンフランシスコ大学を招待(同年のみ)を加えて23代表で実施
  • 1992年 出場辞退1(東海大:関東)により19代表で実施
  • 1993年 シード枠出場1(大東文化大:関東)を加え21代表で実施
  • 1995年 順天堂大(関東)がシード枠出場を辞退。20代表で実施
  • 1996年 山梨学院大(関東)がシード枠出場を辞退。20代表で実施
  • 1997年 専修大(関東)がシード枠出場を辞退。20代表で実施
  • 1998年 アイビーリーグ選抜チームの招待を開始。21代表で実施
  • 2002年 韓国学生選抜を招待(同年のみ)。22代表で実施
  • 2003年 神奈川大(関東)がシード枠出場を辞退。21代表で実施
  • 2004年 シード枠出場1(大東文化大:関東)を加え22代表で実施

歴代成績[編集]

優勝校 2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
1989年 1 日大 大東 山学 順大 中大 京産 東海 農大 日体 中京 駒大 徳山 早大 福岡 北信選 東北選 大体 中四選 北海選 久留米
1990年 2 大東文化大学 早大 山学 日大 中大 東海 国士 京産 順大 日体 法大 大経 福岡 徳山 中京 北信選 中四選 北海選 九国 東北選
1991年 3 山梨学院大学 大東 日大 順大 農大 日体 早大 東海 京産 中大 鹿屋 駒大 徳山 福岡 中京 中四選 大経 東北選 法大 上海 北海選 北信選 サン
1992年 4 山梨学院大学 中大 大東 順大 専修 農大 早大 日大 駒大 鹿屋 中四選 京産 福岡 広経 名商 北信選 北海選 関学 東北選
1993年 5 山梨学院大学 早大 中大 順大 日大 広経 京産 神奈 日体 大体 専修 駒大 法大 中四選 大東 北海選 鹿屋 福岡 北信選 名商 東北選
1994年 6 山梨学院大学 早大 順大 日大 神奈 京産 中大 広経 日体 中四選 東海 専修 法大 中京 関大 福岡 鹿屋 北海選 北信選 東北選
1995年 7 山梨学院大学 早大 中大 神奈 関大 日大 東海 広経 専修 京産 農大 洋大 日体 鹿屋 北海選 中四選 一工 東北選 愛工 北信選
1996年 8 早稲田大学 中大 専修 京産 順大 東海 亜大 大東 日体 法大 中四選 農大 徳山 名商 福岡 東北選 一工 関大 北海選 北信選
1997年 9 駒澤大学 神奈 中大 山学 順大 早大 京産 大東 東海 広経 洋大 日体 鹿屋 立命 名商 北信選 福岡 中四選 北海選 東北選
1998年 10 駒澤大学 山学 神奈 京産 順大 拓殖 中大 一工 大東 日大 早大 洋大 広経 鹿屋 アイ選 中四選 東北選 北信選 北海選 立命 愛工
1999年 11 順天堂大学 山学 駒大 中大 神奈 京産 大東 日大 一工 洋大 東海 広経 名商 中四選 鹿屋 早大 アイ選 立命 北海選 北信選 東北選
2000年 12 順天堂大学 山学 駒大 中大 神奈 日大 帝京 早大 京産 一工 東海 鹿屋 広経 アイ選 中四選 法大 東北選 関大 北海選 名商 北信選
2001年 13 順天堂大学 駒大 神奈 山学 日大 中大 法大 大東 京産 帝京 広経 アイ選 北海選 一工 早大 中四選 関大 名商 東北選 鹿屋 北信選
2002年 14 山梨学院大学 神奈 駒大 一工 大東 京産 早大 亜大 徳山 順大 中大 帝京 中四選 北海選 韓国* 日大 鹿屋 東北選 アイ選 関大 北信選 愛工
2003年 15 日本大学 大東 駒大 東海 山学 順大 中大 洋大 日体 一工 立命 中学 徳山 京産 中四選 愛工 鹿屋 東北選 北海選 アイ選 北信選
2004年 16 日本大学 駒大 中大 東海 日体 順大 法大 大東 京産 神奈 立命 洋大 徳山 東北選 中四選 アイ選 亜大 北信選 一工 福岡 愛工 北海選
2005年 17 東海大学 中大 日体 駒大 日大 一工 京産 亜大 法大 順大 中学 神奈 立命 アイ選 徳山 東北選 北海選 中四選 北信選 中京 鹿屋体
2006年 18 東海大学 日大 洋大 日体 駒大 一工 法大 亜大 順大 立命 山学 中大 アイ選 京産 日文 徳山 東北選 名大 北海選 中四選 北信選
2007年 19 東海大学 日大 日体 駒大 順大 洋大 中大 一工 亜大 早大 立命 アイ選 日文 専大 愛工 北信選 中四選 東北選 大体 北海選 徳山
優勝校 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位 11位 12位 13位 14位 15位 16位 17位 18位 19位 20位 21位 22位 23位

※略称解説

日大→日本大、大東→大東文化大、山学→山梨学院大、早大→早稲田大、駒大→駒澤大、順大→順天堂大、東海→東海大、京産→京都産業大、中大→中央大、農大→東京農業大、日体→日本体育大、大体→大阪体育大、専修→専修大、法大→法政大、国士→国士舘大、神奈→神奈川大、洋大→東洋大、帝京→帝京大、中学→中央学院大、大経→大阪経済大、九国→九州国際大、鹿屋→鹿屋体育大、上海→上海体育運動技術学院、サン→サンフランシスコ州立大、広経→広島経済大、名商→名古屋商科大、関学→関西学院大、立命→立命館大、愛工→愛知工業大、亜大→亜細亜大、拓殖→拓殖大、一工→第一工業大、関大→関西大、日文→日本文理大、名大→名古屋大、北信選→北信越地区学連選抜、東北選→東北地区学連選抜、中四選→中四国地区学連選抜、北海選→北海道地区学連選抜、アイ選→アイビーリーグ選抜

コースの特徴[編集]

見どころ[編集]

出雲大社前(島根県出雲市)→市立平田図書館前→島根ワイナリー前出雲ドーム

  • 何しろ1区間が最大10.2kmと、三大大学駅伝の中で一番距離が短いコース。コースも全体的に大きなアップダウンがあまりないため、接戦もしくはスピードのあるレース展開が期待できる。

1区(8.0km)[編集]

(スタート)出雲大社→(大鳥居)→(浜山公園)→出雲市役所前中継所

  • ポイントは出雲大社の大鳥居までの下り坂から浜山公園まで。下りで差を離す者も入れば、浜山公園の細かいアップダウンで引き離す者もいる。区間の最初に仕掛けどころが集中しているが、年によっては選手同士が牽制し合い、中継所まで団子状態になることも。
  • なお、1区のコースは出雲ドーム入り口まで最終6区と重複している。

2区(5.8km)[編集]

出雲市役所前→(神立橋)→斐川直江中継所(島根県斐川町

  • コース途中の神立橋で、スサノオノミコトヤマタノオロチ退治伝説で有名な斐伊川をわたる。大きなアップダウンはこの橋の前後ぐらい、というフラットな区間。国道9号上を走る。
  • スタートダッシュから続くスピードが見もの。短い区間ながらエース級選手の投入も見られる。

3区(8.5km)[編集]

斐川直江→(西代沢)→(国富交差点)→(旧平田市内)→市立平田図書館前中継所(島根県出雲市

  • 今大会で2番目に長い区間。この3区と最終6区とでどちらにエースを投入するかも戦略の一つになりそうだ。
  • 大会全体を通して田園地帯を走るために風をもろに受けやすい。風が強い年は横風、向かい風に注意したい。

4区(6.5km)[編集]

市立平田図書館前→(一畑電車線路沿い)→鳶ケ巣城前中継所

  • 選手から見て右に北山山系の山々、左に斐川平野を臨む平坦な道。最後の1kmのアップダウンが勝負のしどころ。
  • 風が強い年は4・5区は追い風になりやすい。

5区(5.0km)[編集]

鳶ケ巣城前→島根ワイナリー前中継所

  • 全区間の中でもっとも短い区間だが、アンカー対決を有利にするための重要なつなぎ区間。ここでできるだけトップと差を詰めて、アンカーにたすきを渡したいところ。
  • コースは全体を通してうねるような細かいアップダウンが続く。距離が短くはあってもペース配分に注意したい。

6区(10.2km)[編集]

島根ワイナリー前→(出雲大社大鳥居)→(浜山公園)→出雲ドーム(ゴール)

  • アンカー対決の舞台は大会中最も長い10.2km。距離が短い大会だけに、この区間で何度も首位交代が起こっている。その確率は実に44.4%(2006年現在、18回中8回)。
  • コースは最初上って出雲大社前を左折すると下りに転じる。浜山公園のアップダウンを過ぎて2度左に折れれば、ゴールの出雲ドームが見えてくる。

メディア報道について[編集]

テレビ中継体制[編集]

  • テレビは大会のスタートから毎年FNS系列、ラジオは文化放送にて実況中継が行われている。実況は比較的評判がよい。しかし、文化放送での実況中継は2007年以降放送されず、同枠のレギュラー番組(『大竹まことゴールデンラジオ!』)を放送する方針で決まったためテレビ中継のみとなるが、インターネットラジオでの実況中継が予定されている(2006年は放送の予定だったが、西武ライオンズプレーオフ進出のため、急遽インターネットラジオでの放送に変更となった)。
  • テレビ中継は大会協賛スポンサーの富士通がメインスポンサーとなって、「富士通スポーツスペシャル」として13:00~15:25で放送されているが、2007年10月現在FNS系列は13:00~14:05はネットワークセールス枠、14:05~15:25がローカルセールス枠となっている為、14:05以降はスポンサーがPT扱いとなってる。

解説[編集]

実況[編集]

中継所実況[編集]

インタビュー[編集]

大会協賛[編集]

賛助[編集]

その他の話題[編集]

  • 有力校の多い関東地区の大学に関しては、関東学生駅伝においては箱根駅伝がシーズンの最終目標であり、調整や新人起用など言わば「試し」という感覚で臨んでくる大学もある。また、シード権を獲得しても年明け実施の箱根駅伝の成績次第では翌年の参加を辞退すチームがたまに出るのも同様の理由による。特に箱根駅伝のシード校が10校になる2003年までは関東地区枠10校のうち、箱根駅伝で10位だった(=シード権を失った)大学がチームの2軍クラスの選手を送り込んで、予想通りの大敗を喫した事が多かった。これは出雲駅伝の約2週間後に箱根駅伝の予選会が控えている為で、チームの目標をそこにしているチームが多いことにある。但し、この件は大会そのものに問題があるわけではなく、参加チーム個々の事情(特に関東学連所属校)による取り組み方に関することなので、むしろ大会の特徴を出している一要素になっているともいえる。
  • 2007年滝川高校で最低最悪な事件があった矢先に立命館大学がこの学校出の卑劣漢[2]をズカズカと出雲駅伝に土足で上がりこませた。

脚注[編集]

  1. 出場校の選考・編成方法は各学連に任されており、選抜チームにしたり、別な駅伝大会の結果を参考にしたり、全日本大学駅伝と同一にするなどいろいろになっている。関東学連においては先立つ同年1月に行なわれた箱根駅伝の上位10校を基本にして出場推薦を行なっている(特に選考会は行わない)が、その年の推薦出場チームが前年度の出雲駅伝で上位3位以内に入りシード出場を得ていて重複していてもそのことにより関東地区からの出場チーム数が増えることはない。シード出場件を持つチームがその年の関東からの推薦から外れる場合に限りシード出場権が活きて出場ができる。つまり、予めシード出場校を除いて各出場チームが選考されるのではなく、地区内で出場校を選考した後にそこから外れたチームにシード出場権による任意出場が認められる。関東以外の地区の場合については2007年現在においてはまだ前例が無いが、シード出場権獲得チームは当初から地区選考の対象から外される(次年度大会に限り実質的な地区出場枠増が約束される)と思われる。これは他の駅伝大会も含めて過去の実績から関東からの出場校に有力校が多いこと、出雲駅伝への地区出場枠増を狙って出雲駅伝のシード出場権を持つチームが続く箱根駅伝で意図的にチーム成績を下げることは実質的にはありえないなどが考慮されているものと思われる。
  2. 辻隆弘という。やはり学年的にも例の事件の主犯と同じ空気を吸っていたこともある。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]